ユタ―遥かなる 神々の島―

ユタ―遥かなる 神々の島―の詳細

奄美大島で暮らしています。奄美ではユタは日常的な存在で、シマの人はユタと呼ぶより、「ユタ神様」「神様」と呼ぶことのほうが一般的だと思います。ご縁があって、葉月まこさんとお会いした経緯があって「ユタ遥かなる 神々の島」を読ませて頂きました。本書は、ご自身の体験を赤裸々に語っており、ユタとしての気づきやユタ思想の考察など、興味深いものとなっています。ユタに興味がある方は、最初に西村仁美さんの「ユタの黄金言葉」をお読みになることをオススメします。「ユタの黄金言葉」は、インタビュー形式を採用しながら、丹念にまとめられており、葉月まこさんが師事された親ガミ様も掲載されています。そのうえで、ユタ自身の言葉で語られている書籍をお探しなら本書になるでしょう。この本で書かれている不思議な現象が、いわゆる霊能力・超能力なのか、ユタの力なのか、判断しがたい点もあります。葉月さん自身すべて含めて「私という存在」だと認識されており、その力が神によるものなのか、もって生まれたものなのかを気にしていません。本書にあげられたノロ、ユタ、ユタホゾンの三区分は、私にはすんなりと受け止めることができました。次回作があれば「ユタと歴史」の部分を掘り下げて欲しいです。