気候と文明 (1938年) (岩波文庫)

気候と文明 (1938年) (岩波文庫)の詳細

「環境が文明形成にどのような影響を与えるか。」を解明しようとする著作。１９３８年に翻訳されたこともあり、文体が古い。内容としては、興味深いな著作だなという印象も受けるが、なにぶんデータが少ない、考証も浅いという印象を受けた。暑いところではどうの、寒いところではどうの、という傾向を知ることはできても、それ以上の検証に移れていない印象を受けた。個人的には、環境決定論がすべてではないと思ってはいるが、実際にはどうなのかということが気になっていたこともあり読んではみたが、年代として古いこともあるのか、成熟されていない印象を受けた。彼の説が現代どのように扱われているのか、関係する他の著作を読んでみようと考えた。頭の隅にすこし入れておこうかな、思う考え方である。